ITOCHU TECHNOLOGY VENTURES CEO
可能性を秘めた スタートアップを 世界のステージへ 可能性を秘めた スタートアップを 世界のステージへ 代表取締役社長 山領 雄 SUGURU YAMARYO
山領 雄 PRESIDENT & CEO
2000年伊藤忠商事入社。IT、宇宙・衛星、コンテンツ、モバイル分野における新規事業開発や事業投資に従事。2010年よりシリコンバレーに駐在、多くのベンチャー投資・事業開発に携わり、Andreessen Horowitz等トップティアVCとの関係を構築。米国ITOCHU Internationalシリコンバレーオフィスや米国ITC Ventures XI立ち上げ等、北米におけるベンチャー投資事業と組織を構築。2020年より伊藤忠商事にて通信モバイルビジネス第一課長、フロンティアビジネス第一課長を歴任。2024年4月より現職。
日本からグローバルな
スタートアップを生み出したい
ITVは新産業を創出して、社会に進化をもたらすことをビジョンとしています。ここでいう社会は日本に限りません。世界に向けて、社会的な価値をもたらすメガスタートアップをつくっていくことが私たちの目標です。
現在、世界の時価総額トップ100に日本企業は1社しか入っていません。今だけを切り取れば、日本から世界的なスタートアップを生み出すなど絵空事に聞こえるでしょう。
しかし、日本を代表する電機メーカーや自動車メーカーも、最初は熱意を持ったアントレプレナーが立ち上げたスタートアップとして歴史をスタートさせました。そしてその後、日本経済を牽引するグローバル企業へと成長したのです。
日本には世界で通用する技術や人材が眠っています。それらに資金を投入して、一緒にビジネスを成長させていけば、かつてのように世界にインパクトを与える事業や企業を日本から生み出せるはずです。
そのためにはVC自身も進化する必要があります。ITVは2000年に誕生。以来、国内海外を問わずに数々のスタートアップに投資して、Exitの実績を積み上げてきました。ただ、現状で満足するつもりはありません。さらに日本や世界を盛り上げるためにチャレンジを続けます。
事業領域に縛られずに、
起業家と一緒に新しい事業に挑戦していく
私は2024年4月にITVのCEOに就任しました。伊藤忠商事でベンチャー投資を長年手がけてきたので、その経験はVCにもそのまま活きています。
キャピタリストへと転身して、私個人はスタートアップと一緒に新しいビジネスを作っていく機会が広がることにワクワクしています。商社の投資は、自社の事業とのシナジーを含めて投資を判断します。それゆえ投資先は、伊藤忠商事の戦略に合致すると同時に、シナジーを生めるだけのステージにある企業に限られがちです。
それに対して、投資家のみなさまから資金を集めて投資をするVCは、リターンをシビアに見て投資を判断しなければいけない一方で、創業間もないステージから事業領域に縛られずにスタートアップに深く関わりながら、一緒に事業を作っていきます。スタートアップの成長を支援しながら、新しいビジネスへ挑戦する機会が広がり、キャピタリストとして胸が高鳴ります。
投資判断はリスクを取りながらも、テクノロジーやビジネス、ファイナンス面など、多角的な視点で行います。とくに重視したいのは、創業チームのポテンシャルです。起業家一人が突っ走るのではなくチームとして機能できるのか。グローバルで戦うという高い視座を持っているのか。それらを備えた創業チームと目標に向かって一緒に汗をかきたいと思います。
伊藤忠グループの
ネットワークを活用して
スタートアップを支援
ITVという組織も、さらなる成長が可能です。私はシリコンバレーに約7年間駐在して、その多くの期間をスタートアップ投資に費やしました。アメリカのトップティアVCへの投資を通して、現地でのネットワークを構築しながら、30社以上のスタートアップへの投資や日本・アジア市場での事業拡大を支援してきました。
シリコンバレーとの連携は、ITVの特徴の一つです。今後も伊藤忠グループとして培ったネットワークを活かして海外での最新動向を把握し、ITVの投資活動やスタートアップ支援に繋げていきます。
ITVは独立系VCとしての柔軟さと、伊藤忠グループの資産や商流を活用できる総合力を備えたハイブリッドVCです。グループにはさまざまなビジネスのプロがいるため、その知見を借りながらスタートアップを支援できることも強みの一つです。
その強みを発揮して、さらに一人ひとりが専門性を磨き、チームとしてまとまってハンズオンで投資先を盛り上げていく。それが私たちの目指す姿です。これからのITVにぜひ期待してください。