“GENERAL PARTNER” KOJI ABE

プロダクトの先行性、チームの強さ、特許の有無、事業会社との連携。
他者に追い越されない強さを一つでも持っているかどうかは、
非常に大切なポイントです。

プロダクトの先行性、チームの強さ、
特許の有無、事業会社との連携。
他者に追い越されない強さを
一つでも持っているかどうかは、
非常に大切なポイントです。

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GENERAL PARTNER

1990年伊藤忠商事入社。衛星放送やCATV等の通信機器の開発・輸出ビジネスに従事。1995年より米国伊藤忠インターナショナル会社(ニューヨーク、カリフォルニア)に駐在、航空・電子・情報分野の新規ビジネス開発を担当。 2003年より伊藤忠商事の全社横断開発業務に携わり、ヘルスケア分野、新材料分野、環境分野を中心に国内外のベンチャー企業・ベンチャーファンドへの投資、大学・研究機関との提携を推進し、伊藤忠グループとのビジネスシナジーを創出。先端技術戦略室長、開発戦略室長を歴任。 2018年4月伊藤忠テクノロジーベンチャーズにて取締役副社長就任。2023年10月取締役&パートナー就任。 大阪大学工学部大学院卒。

PROFILE KOJI ABE

CVCとは異なる
ITV独自のスタンス

新しい通信技術や電気技術は、どうやって世の中に広がるのか——。大学院で通信工学を学んでいた私は、その答えを探すべく伊藤忠に入社しました。伊藤忠で担当することになったのが、海外ベンチャーとのビジネス。もともとスタートアップの世界にも興味があったので、願ったり叶ったりの仕事でしたね。

ITVの前は、伊藤忠の総本社でベンチャー投資を行っていました。両者は同じ投資ですが、ゴールも立ち位置も全く違います。伊藤忠の場合は、どうしても自社ビジネスへのメリットを第一に考える必要がある。ITVの特徴は、投資先との一体感です。

伊藤忠から独立しているので、投資先のメリット第一で考えることができる。ITVにおいて最も大切なことは、起業家と一緒に力を合わせ、共に汗を流し喜び合えるかどうかですから。

また、ITVはデューデリジェンスの際に、伊藤忠の事業部に話を聞きに行くこともあります。伊藤忠の事業は幅広いですから、ほとんどの領域において話を聞くことができるんです。これもITVの強みですね。

投資を通じて、
起業家と一緒に社会を
変えていく

これまで投資家として様々な分野に触れてきましたが、今注目しているのは、AIやビッグデータなどの領域です。人類が今まで目にしたことのないような「大変革」を起こすポテンシャルをひしひしと感じます。この技術をどんな企業が、どのような形で、どのように活用していくか。そのあたりは、特にアンテナを張っています。

もちろん、ITだけではありません。私自身は長年、再生医療やバイオ燃料などのライフサイエンス事業への投資に携わってきました。歴史的な医療技術が次々と世の中に出てくる一方、医療や介護といった旧来産業には解決すべき課題は山のようにあります。

時代が進み、技術が可能にすることは格段に増えました。しかし、日本は海外に比べて「業界の規制」という障壁が多いのも事実です。例えば、UberやAirbnbなどのサービスは技術面では国内でも実現可能ですが、タクシー業界やホテル業界の規制で浸透しづらい。

ITVは海外投資も一部やっているので、海外のトレンドを目の当たりにすることもあります。各産業の課題を解決するようなサービスやプロダクトにもグローバルに出資していきます。

中には、日本で展開できそうな事業もあります。ただ、それがそのまま日本でも通用するわけではない。技術的に可能なこと、業界規制でできないこと。それらをはっきり見極めたうえで、日本社会を変えるために、起業家と一緒に汗を流し続けたい。

PHILOSOPHY OF KOJI ABE

理屈と感性の両面から
切り込む、ITVの
投資判断基準

ITVで投資する企業の判断基準には、「理屈」と「感性」の2軸があります。

会社の商品やサービスが現在、将来の市場のニーズに合っているか。その会社でしか生み出せない商品やサービスを取り扱っているか。そのユニークさを今後も維持していけるか。これらは、理屈で判断する部分です。

理屈以外に感性で判断する面もあります。たとえば、投資先のマインド面。会社のマネジメントチームがどれだけの気合いで挑んでいるか。目の前で起きていることから目をそらさずに、指摘された課題点を素直に受け入れ、改善していけるのか。

特にすべてのベースとなる「チームの強さ」は重要視しますね。ほとんどのスタートアップには、足りない人材や役割が必ず存在します。課題意識を持ち、足りない部分をしっかりと補完していけるかどうか。

あとは、それらを総合して見たときに、競合に勝てるほどの強みがあるかですよね。プロダクトの先行性、チームの強さ、特許の有無、事業会社との連携——他者に追い越されない強さを一つでも持っているかどうかは、非常に大切なポイントです。

ただお金を出すだけが、VCの仕事ではありません。ITVとして相手に貢献できる点があるかも含めて、しっかりと投資先の企業を見ています。共に、日本を変えていく仲間になるわけですから。

PHILOSOPHY OF KOJI ABE

PORTFOLIO

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